神道
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7. 日本書紀 I — 7

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1天熊人はこれら凡ての物を持ちて天照大神に奉りき。大神歓びて宣はく、――「これらは顕見し青人草が(I. 28.)食らひて生くべきものなり」と。乃ち粟、稗、麦、豆を陸田の種子とし、稲を水田の種子となしたまひき。是によりて天の邑君を任じ、直ちに天の狭田及び長田に始めて稲の種子を播きたまひき。その秋、八握の垂り穂垂れ下がりて、見るに甚だ快かりき。

2また大神は蚕を口に含みて、そこより糸を抽くことを得たまひき。これより養蚕の道始まりぬ。」

3ここにおいて素戔嗚尊請ひて曰はく、――「我いま汝の教命に従ひて根の国へ赴かむとす。されば暫し高天原に詣でて我が姉に相まみえ、然るのちに永く去らむと欲す」と。許し尊に与へられ、乃ち天に昇りたまひき。

4この後、伊弉諾尊、神の業すでに訖へ、その神霊の運当に変ぜむとするに及び、淡路島に自ら幽宮を造りて、寂然として永く隠れ住まひたまひき。

5一書に曰はく、――「伊弉諾尊、その業すでに訖へ、その徳大にして、天に昇りて命を復奏したまひき。尊はそこにありて(I. 29.)日の少宮に住まひたまひき」と(少宮とは御子の宮を意味す)。

6初め素戔嗚尊の天に昇りましし時、その神性の猛きに由りて海に動乱あり、丘や山々は高らかに轟き叫びき。天照大神、この神の凶暴にして邪悪なるを知りたまひ、その来向のさまを聞きて驚き色を変へたまへり。自ら言ひたまはく、「我が弟の来るは善意をもてならむや。我が国を奪はむとするを目的とせるならむ。父母のその子らに授けたまひし命によりて、我ら各々に割り当てられし境あり。然るに何ゆゑ赴くべき国を退け、あへてここに窺ひ探らむと来たるや」と。よりてその髪を結びて角髪となし、その裳を結びて袴の形となしたまひき。次いで(I. 30.)八坂の五百箇の珠の御統を取り、これを髪と手首とに纏きたまへり。またその背には千本の矢の靫と五百本の矢の靫とを負ひたまひき。その臂には恐ろしくも高鳴る鞆を着けたまへり。弓弭を上に向けて振り立て、太刀の柄を固く握り、中庭の堅き土を踏み穿ちて、泡雪のごとくに腿をその中に沈め、これを四方に蹴散らしたまひき。かくしてその恐るべき男々しき武勇を現じ、挑みの雄叫びを高らかに発して、率直に彼に問ひたまへり。素戔嗚尊答へて言ひたまはく、「初めより我が心に黒きことなし。されど父母の厳しき仰せに服ひて、永遠に根の国へ赴かむとするにあたり、我が姉たる尊と面を合はせずして、いかでか去るに忍びむや。このゆゑに我は(I. 31.)雲と霧とを踏みわたりて、遥かにここに来たれり。我が姉のかへりてかくも厳しき色をなしたまふことを怪しむなり」と。

7時に天照大神、重ねて彼に問ひて曰はく、「若し然らば、汝いかでか汝が心の赤きことを明らけくせむ」と。彼答へて曰はく、「請ふ、共に誓約ひ合へむ。この誓約に結ばれむ間に、我ら必ずや子を生むべし。若し我が生む子、女ならば、即ち我に穢き心ありと見做すべし。されど若し子、男ならば、即ち我が心清しと見做さるべし」と。

8是において天照大神、素戔嗚尊の十握剣を乞ひ、これを三段に折りて、天の真名井に濯ぎたまひき。しかして佐々良に噛みて吹き棄てたまへば、その息吹の真霧より神等生れ坐しき。初めを田心姫と名づけ、次を湍津姫、次を市杵嶋姫と名づく、凡て三柱の女なり。

9この後、素戔嗚尊、天照大神の御髪と御手纏とに巻かれたる八坂瓊の五百箇の御統を乞ひ、天の真名井に濯ぎたまひき。しかして佐々良に噛みて吹き棄てたまへば、その息吹の真霧より神等生れ坐しき。初めを正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊と称し、次を天穂日尊と称す。これ出雲(I. 32.)臣、また土師連の祖なり。次を天津彦根尊とす。これ凡河内直、また山代直の祖なり。次を活津彦根尊、次を熊野櫲樟日尊とす――凡て五柱の男なり。

10時に天照大神宣はく、―「其の物実は、もと我に属せる五百箇の八坂瓊の尊き御統なりき。故に此の五柱の男神は皆我が子なり」と。是において神、彼の子らを取りて養ひたまひき。また宣はく、―「十握剣は汝、素戔嗚尊に属せり。故に此の三柱の女神は皆汝が子なり」と。是において素戔嗚(I. 33.)尊に授けたまひき。是らは筑紫の胸形君の祭る神なり。

出典: Kojiki · Basil Hall Chamberlain (1882) · Wikisource

WEBREATH · 11:11

「その息吹の真霧より神等生れ坐しき」 — 日本書紀 1:7

息はすべての人にひとつ。誰であっても、何を信じていても、人はみなこの息によって生きています。毎日、現地時間の11:11に、人々は60秒間立ち止まり、呼吸をして、その息を神に感謝します。それぞれが自分の言葉で、それぞれが自分の内で。この1分間、私たちはひとつの息です。

WEBREATH — 現地時間11:11の1分間 — 私たちはひとつの息